暮らしの道具 暮らしのごはん天草更紗×柑橘ムース

くまもとの暮らしに寄り添う、工芸品と郷土料理。
くまもとのコトを思いながら、
コトコトと上質な時間を紡ぐ豊かな暮らしを提案します。

天草更紗染元 野のや

紺碧の海に緑豊かな島々が連なる天草地域。キリスト教の伝来とともに南蛮文化が華開いたこの地には、多様な文化が生まれました。木綿などに天然の染料でさまざまな文様を染めた更紗もその一つ。文政年間(1818~1829年)には、型紙を使った「糊置き」という手法や手描きで文様を染め上げた天草更紗が作られたといわれています。しかし一度消滅し、昭和初期に復興されたものの、昭和40年頃を最後に途絶えてしまいました。

天草市にある「天草更紗 染元 野のや」の中村いすずさんは、天草更紗を復興しようと尽力した一人です。今から約20年前、織物や草木染のアーティストとして活動していた中村さんの元に、天草市や天草文化協会から復元の依頼が舞い込みました。わずかな文献資料や作品を基に、製法の研究や図柄の復元を図り、2002年に“平成の天草更紗”を誕生させたのです。

天草更紗の特徴は、異国情緒を漂わせる独特の文様や動物、人々が描かれた図柄です。中村さんは、木綿や絹などのベースとなる布に和紙製の型を固定し、糊でといた染料をヘラで塗り付けて染め上げる「捺染染め」を採用しています。複雑な模様になれば、1枚の更紗を仕上げるために、10枚以上もの型紙が必要な作品もあるほど。何色も重ねていくことで、色彩豊かな更紗が生まれます。

古い更紗の切れ端に描かれたキリシタンのオラショ(祈りの言葉)や南蛮渡来の図柄に出合い、「誰かが伝えていかなければ」という思いが、復興のエネルギーになったと中村さん。現在は、洋服や雑貨などモダンなデザインを提案し、高い評価を得ています。「潜伏キリシタンの時代、彼らの信仰や地域に根付いた南蛮文化など、天草の地で育まれたストーリーは、必ず作品に息づくもの。後世に伝えていきたいですね」。

天草更紗を広く知ってもらおうと、ポルトガルとの文化交流を図ったり、県外で展示イベントを開催するなど、活躍の場を広げる中村さん。「私の作品が、天草への興味や旅、何かの行動のきっかけになればうれしい」と話します。古き時代に生まれた伝統から新たな伝統へ、“天草更紗”は時を超えて生まれ変わり、新しい歴史を刻んでいます。

染元 野のや

住所
天草市佐伊津町2212-2
電話
090-8393-7001
営業時間
11:30~18:00
休日
木曜(不定休あり)

柑橘ムース

太陽の日差しと潮風に包まれる天草地方は、温暖な気候に恵まれ、多彩な柑橘類が実ります。飛び出したおでこがチャームポイントのデコポンや果汁たっぷりで香り高いポンカン、そして春から初夏に旬を迎えるあまくさ晩柑など、柑橘類の宝庫です。今回は“今が旬”の柑橘類で作る、まろやかなムースのレシピをご紹介しましょう。

柑橘ムースのレシピ

くまもとふるさと食の名人

野田 静代

>>熊本県地産地消サイト

“食の名人”の「晩柑ムース」のレシピを使い、「ポンカンムース」に挑戦。柑橘類でも固まる「パールアガー」を使うのがポイント。事前に砂糖と合わせておき、水を加えます。必ず沸騰させて煮溶かしましょう。

柑橘類で作るゼリー液は、分離しやすいので、ミキサーでよく混ぜ合わせるのがコツ。容器に入れて、冷やし固めたら、果肉を小さく切ってトッピングして出来上がり!

撮影で使用した
天草更紗のコースターを
1名様にプレゼント!

伝統的な文様の更紗を使った手作りのコースター。グラスをのせるだけでなく、カトラリーなどをのせても素敵です。

>>プレゼントの応募はコチラ