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赤いけん!ウマいけん!くまもと 農家ごはん&漁師ごはん #08 赤酒

真っ赤なトマトにスイカ、あか牛、クルマエビ、赤酒・・・熊本の“おいしい”は“赤”がキーワードです。
「農家ごはん&漁師ごはん」はおいしい“くまもとの赤”を生産者にご紹介いただくシリーズ。
今回は、お正月など祝い事に欠かせないお酒として、また料理の調味料として、
長く熊本の人々に愛されてきた赤酒をご紹介します。

赤酒は熊本が誇る文化

江戸時代、参勤交代の道として多くの人々が行き来した豊前街道。その街道沿いにあり、宿場町として栄えた山鹿は、まち並みに往時の面影を色濃く残しています。その一角に佇む「千代の園酒造株式会社」は明治29年(1896)創業。熊本伝統のお酒「赤酒」を作り続ける、数少ない蔵元の一つです。

熊本では、お正月のおとそや普段の料理などに赤酒は欠かせません。「うちは戦前から赤酒を作り始めたと聞いています」と話すのは、4代目社長・本田雅晴さん。「赤酒はその名のとおり濃い赤色をしており、とろみがあって甘いのが特徴です。製造工程で木灰(もくばい)を使う、『灰持酒(あくもちざけ)』といわれる日本古来の製法によって作られています」。

赤酒の製造工程は普通の清酒とほぼ同じ。仕込みの後、数週間後に搾って酒と酒粕に分けます。木灰を加えるのは発酵の最終段階。広葉樹の灰が適しており、本田さんは炭を焼いた後の灰を使っています。「木灰を入れることで弱アルカリ性になるため、保存性が高まります。普通の清酒は『火持酒(ひもちざけ)』といい、熱処理をすることで日持ちを良くするのですが、赤酒は熱の代わりに灰を使うわけです」。

灰持酒は熊本のほか、鹿児島や島根県でも作られていますが、最も普段の生活で使われているのは熊本だろうと本田さんは言います。「赤酒は熊本が誇る食文化の一つだと思います。だから、県内のみならず、県外の人にも知ってもらい、使ってほしい。そのために料理研究家と協力して赤酒を使ったレシピを考案したり、展示会に出展するなどして、実際に赤酒や赤酒を使った料理を味わってもらっています」。

本田さんが展示会によく持っていくのが赤酒のみで煮た「リンゴのコンポート」。砂糖を加えなくても甘みがあっておいしく、洋風の料理にも合うという意外性もあって好評だそうです。しかし、熊本の人には使い慣れた赤酒も、他県の人にとっては未知の食材。どう使っていいか分からず、戸惑う人が多いのも事実です。

「『まずはみりん代わりに』と薦めることが多いのですが、実はみりんは食材の“身をしめる”という特徴があり、赤酒は“身を柔らかく、ふっくらとさせる”という違いがあります。でも、難しく考えないで大丈夫。最近は赤酒を飲むとき、そのままではなくサイダーやジンジャーエールなどで割る人も増えました。新しい使い方を見つける気持ちで自由に使ってください。使っているうちに赤酒の特徴が分かって、料理の幅がグッと広がると思いますよ」。熊本特有の食文化を全国に広げようと、本田さんの努力は続きます。

気軽に使ってほしい赤酒

熊本では普段の生活に密着している赤酒。毎日の料理の調味料として、また、お正月のおとそや結婚式のお神酒などに使われることが多く、祝い事には欠かせない存在でもあります。琥珀(こはく)に似た濃い赤色が美しく、甘いまろやかな飲み心地は女性にも人気です。

日本古来の製法である灰持酒の赤酒が、今も熊本の食文化に深く根付いているのは、江戸時代、藩が「御国酒(おくにざけ)」として手厚く保護したためと考えられています。藩主・細川氏は藩内では赤酒のみ製造を許し、藩外産の火持酒の流入を禁止していました。明治維新後は火持酒(清酒)が流入し徐々に赤酒の生産量は減り、戦時中にいったん生産が途絶えましたが、熊本の人々の暮らしに欠かせない存在として戦後復活を遂げ、今も2軒の蔵元で製造が続いています。

肉や魚の身を柔らかくする働きがあるといわれている赤酒は、キレがよく、口の中に甘みが残らないのも特徴です。冷めてもテリツヤが落ちず、アクのある野菜を煮ても色が変わらずきれいに仕上がるともいわれ、最近ではこれらの特徴を知った全国の料理人にもよく使われるようになりました。

料理人は赤酒とみりんの特性を生かし使い分けますが、家庭ではまずは気軽に使ってみましょう。本田さんのお薦めは、鶏肉を赤酒としょうゆのみで炒り煮にしたもの。甘みが出てふっくらと柔らかく、展示会でも好評の一品だそうです。うま味成分が多い赤酒は、それだけで十分に調味料になる優れもの。ぜひ、新しい調味料の一つとして、台所の棚に並べてください!

取材協力
>>千代の園酒造株式会社

>>くまもと食の風物詩
※赤酒を製造しているもう一軒の蔵元の情報はこちらに掲載しています
こちらもチェッくま!

(左)主原料のうるち米にもち米を加えたタイプ。昔の文献に「もち米を使った」とあったことから考案されたもの。普通の赤酒と比べ、より味が柔らかく、甘みがあっさりとしている
(右)料理用の赤酒は、通常より味を濃く作ってある。発酵食品である赤酒は、アミノ酸やビタミン、ミネラル等を多く含み体に良いといわれている

「気になる!くまもと」オススメ!赤酒のカクテル

本田さんのお話にもあるように、最近では若い人を中心に、赤酒を新しい飲み方で楽しむ人が増えてきました。甘くて色もきれいな赤酒は、リキュール感覚で使ってもOK。こちらのレシピを参考に、あなたなりの楽しみ方をアレンジしてくださいね!

赤酒の
ジンジャーエール割り

赤酒・・・・・・・・・
50ml
ジンジャーエール ・・
100ml
氷・・・・・・・・・・・・・・・・・・
適量

※材料の分量は適宜加減してください

作り方

  • (1)グラスに氷をぎっしり入れ、赤酒を注ぐ
  • (2)ジンジャーエールを静かに注ぐ
  • (3)マドラーで軽く混ぜる

赤酒の炭酸割り

赤酒・・・・・・・・・
30ml
炭酸水・・・・・・・・
70ml
レモン ・・・・・・・
一欠け
氷・・・・・・・・・・
適量

※材料の分量は適宜加減してください

作り方

  • (1)グラスに氷をぎっしり入れ、赤酒を注ぐ
  • (2)炭酸水を静かに注ぐ
  • (3)マドラーで軽く混ぜる
  • (4)レモンを軽く絞り、お好みでグラスの中に落とす

赤酒ミルク

赤酒・・・・・・・・・
20ml
牛乳・・・・・・・・・
60ml
コーヒー・リキュール・
20ml

※材料の分量は適宜加減してください

作り方

  • グラスに材料を入れ、軽く混ぜ合わせる
お酒は20歳になってからだモン!