TOPページ  > 知りたい > メイド in くまもと 自然の恵みと人々の思いが詰まった「阿蘇のトマト」

大自然の恵みと人々の思いが詰まった
「阿蘇のトマト」

県内各地の特産品とそれを販売する物産館、そしてくまもとならではの“モノづくり”など
くまもとから発信するさまざまな“つくる”を伝える「メイドinくまもと」。
今回は、旬を迎えた阿蘇のトマトと、それを使って絶品の加工品を作る取り組みをご紹介します。

西日本有数の生産量!涼しい阿蘇で実る夏秋トマト

トマトの生産量日本一の熊本。年間を通してさまざまな地域でトマトが収穫されています。中でも阿蘇は夏秋トマトの栽培が盛んで、西日本有数の生産量を誇ります。

標高が高い阿蘇では涼しい気候を生かし、トマトやナス、キュウリ、キャベツなど、さまざまな高冷地野菜が作られています。大きな寒暖の差が作物の甘みを増し、また、涼しさが病害虫の発生を抑えるため農薬をほとんど使わずに済み、安心安全な作物が採れることも特徴です。

阿蘇をはじめ、熊本の夏秋トマトは「りんか」という品種が主流。「りんか」の特徴を一言で表すなら、“トマトらしいトマト”といえるでしょう。実がしっかりしていてコクと甘みがあり、程よい酸味も感じられる、昔懐かしい味がするトマトです。

阿蘇では6月ごろからトマトの収穫が始まり、7~8月に最盛期を迎え、11月下旬まで出荷が続きます。この時季、阿蘇の道の駅や物産館などには、真っ赤でつやつやのトマトがたくさん並びます。県外にも多く出荷されているので、見掛けたら、ぜひご賞味ください!

“規格外”というだけで捨てられるトマトたち
「そうだ、おいしいケチャップを作ろう!」

阿蘇五岳を望む絶好のロケーションに、小さな食品加工所が建っています。阿蘇で収穫されたさまざまな農産物を使って、次々とおいしい加工品を生み出す「工房 阿蘇ものがたり」です。工房の設立は平成3年(1991)。きっかけは、米農家・吉田清二さんの“ひらめき”でした。

「当時、JA(※)活動に参加するため頻繁にJA阿蘇に通っていたのですが、毎日、選果場からトラックに山積みになったトマトが運び出されるのを見て、不思議に思っていました。ある日、運転手に尋ねると、『規格外だから廃棄しに行く』との答え。それを聞いてピン!ときたんです。たった一日収穫が遅れただけで規格外として捨てられるなんて。完熟している分、むしろ正規品より味はいいはず。よし、これでトマトケチャップを作ろう!と」
※正確には、当時「JA」という呼称はなく「農協」と言っていた

早速、JAに勤めていた料理名人の知り合いに試作を依頼した吉田さん。出来上がったケチャップを試しに青空市場で販売したところ、予想以上に好評を博しました。それならば、と、加工所を立ち上げ、本格的な生産に乗り出します。しかし当初は地元の土産物店にさえ、なかなか置かせてもらえず、吉田さんはじめスタッフは手弁当で頑張ったそうです。

「工房 阿蘇ものがたり」代表・吉田清二さん。完全無農薬米を栽培する米農家の顔も持つ

じっくり煮込みながら、絶妙のタイミングで塩、スパイスを加えていく

糖度計を使って糖度をこまめにチェック!程よい酸味と甘みの絶妙のバランスを目指す

一本一本、手作業で瓶詰め。詰める、注ぎ足す、フタをする、と作業の息もぴったり。この後、煮沸消毒し、ラベルを貼れば完成

くまモン:最初はピューレ状。煮詰めるとどんどん甘くなるモン!

余計なものは一切加えないけれど
“愛情”というスパイスはたっぷり込めて

「確かに大変でしたが、人がやらない面白いことをやってみよう!との遊び心で始めたことだったので、楽しかったですね。スタッフも同じ考えの人ばかりでしたし」と、吉田さんは屈託のない笑顔で語ります。やがて徐々に売れ始め、食べた人の口コミでそのおいしさが伝わり、今では遠くは北海道まで、全国から注文が舞い込むほどになりました。

ここで作るトマトケチャップには、少量の塩と特別にブレンドしたスパイス以外は何も加えられていません。なのにその味わいは、トマトがはっきりと主張しつつも深みのある、豊かな風味を醸し出しています。原料のトマトが良いだけでこれほどまでにおいしいケチャップが出来るものなのでしょうか?

「工房のスタッフたちは煮込みの見極めや味付けのタイミングなど、その人ならではの“技”を持っており、私はみんなを“職人”だと思っています。また、実の選別から洗浄、ヘタ取りなど工程は全て手作業です。大量生産はできませんが、一個一個のトマトにじっくり向き合って作っています。食べてくれる人にはとびっきりのおいしさを届けたいですからね」
阿蘇のトマトに対する愛情と、食べる人への愛情。その両方が込められていることが、おいしさの秘密なのかもしれません

現在スタッフは12名。手弁当ではなくなったが、お金より「面白いからやりたい!」という人がそろっているのは設立当初と同じだそう

ケチャップのほかにも、トマトと塩のみで作った絶品トマトジュースやフルーツジャム、ドレッシング、つくだ煮など、多彩な加工品が生みだされてきた。工房と同じ敷地内にある物産館「四季彩いちのみや」にもずらりと並んでいる

工房から望む阿蘇五岳。「冷涼な気候や清らかな湧水、雄大な風景など、阿蘇ならではの良さを生かしていきたい。阿蘇にはまだまだ宝がいっぱい眠っている」と吉田さん

くまモン:阿蘇のトマトをたくさん食べてほっぺがトマトになっちゃったかモン?

工房 阿蘇ものがたり

住:阿蘇市一の宮町宮地538-1
問:0967-22-1475
※商品のお取り寄せは工房までお電話ください
 また、インターネットでも販売されています

くまモン:「阿蘇ものがたり」で検索するモン!

四季彩いちのみや

住:阿蘇市一の宮町宮地538-1
問:0967-35-4155
営:9:00~19:00(10月~4月は~18:00)
休:年末年始