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くまもと王道グルメ ここにしかないお漬物阿蘇高菜漬けとあかど漬け

「これぞ熊本!」といえるような熊本名物料理を紹介するこのコーナー。基本のツボはしっかり押さえつつ、熊本ツウも思わずうなるうんちくや最新情報などを織り込みながらお届けします!
シャキッとした歯応えとピリッとした辛味が特徴の「阿蘇高菜漬け」。その素材となる高菜は、阿蘇地域伝統の品種です。“畑の馬刺し”と称される「あかど漬け」の情報も盛り込んで、阿蘇ならではの2つの漬物をご紹介します。

くまモン:これを食べずしてくまもとは語れないモン!

阿蘇高菜

高冷地の気候と火山由来の土壌が育む

高菜はアブラナ科の植物でカラシナの一種。平安時代の辞書「和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)」に「多加菜」という記載があり、このころ中国から日本へ伝えられたと考えられています。
野沢菜、広島菜と並ぶ「日本三大漬け菜」の一つで、西日本で広く栽培されていますが、「阿蘇高菜」は阿蘇独特の品種です。標高500~600メートルの高冷地特有の気候や火山灰質の土壌など、阿蘇の風土がこの地ならではの高菜を育てています。
「阿蘇高菜」は平地のものと比べると小さめで茎が細く、歯応えがあるのが特徴です。また、高冷地特有の気候により辛味が増すといわれています。秋に種をまき、霜が降り雪が積もる冬の厳しさに耐えた後、3月中旬から下旬ごろにかけて、一本一本、手で折って収穫されます。阿蘇ではこの作業を「高菜折り」と呼んでいます。

写真:阿蘇高菜

新漬けと古漬け

同じ高菜漬けでも全く違った味わい

摘み取られた「阿蘇高菜」はその日のうちに漬け込まれ、3~4日で食べごろに。これを“新漬け”といい、鮮やかな緑色とピリリとした辛味、鼻にツンと抜ける香りが、いかにも“春”を思わせるすがすがしさに溢れています。
新漬けはシャキシャキした歯応えも魅力のため、少し長め(3センチ程度)に切って食べるのがお薦め。3月の終わりから4月ごろまでしか出回らない、春が“旬”の漬物です。
対して、長く漬け込んだものが“古漬け”。漬け込む時期は新漬けと同じですが、たる出しは秋口以降に行われます。漬け込んでいる間に色は深く、味わいもうま味が増すとともに酸味が出てきます。こちらは一年中、土産物店や町のスーパーに並んでいます。

写真:阿蘇高菜の古漬け 写真:阿蘇高菜の新漬け くまモン:「古漬けはじ~っくり寝かすモ~ン…zzz」

高菜料理バリエーション

台所の万能選手?

高菜漬けは“ご飯のとも”としてそのまま食べてもおいしいですが、特に古漬けは、油で炒めるといっそうおいしくなります。高菜漬けと卵、ゴマを炒め、ご飯と混ぜた「高菜めし」は、阿蘇を代表する郷土料理の一つです。また、阿蘇の物産館などでは、高菜漬けを具にしたおまんじゅうを見掛けることも。片手で食べられるお惣菜、といったところです。
熊本では、ラーメン屋に行けば高菜漬けをトッピングした“高菜ラーメン”に、パン屋の棚では生地に混ぜ込んだり中に包み込んだりした“高菜パン”に、しばしばお目に掛かります。
そして家庭でも、高菜チャーハンや高菜スパゲッティ、卵焼きなど、さまざまな料理に使えてとっても便利!常備しておけば朝食に、お弁当に、夕食にと大活躍してくれ、料理の強い味方になってくれます。高菜漬け自体に味があるので味つけは控えめに、がコツです。

写真:高菜めし 写真:高菜まんじゅう 写真:高菜チャーハン 写真:高菜スパゲッティ くまモン:「食べ方いろいろ!迷うモン…」

あかど漬け

味も食感も独特な、古里の味

阿蘇の漬物としてもう一つ忘れてならないのが「あかど漬け」。美しい赤い色と爽やかな酸味が特徴で、その見た目やかみ応えのある食感、ショウガじょうゆに付ける食べ方などが馬刺しに似ていることから、“畑の馬刺し”とも呼ばれています。
「阿蘇高菜漬け」の新漬けが春の味覚なら、「あかど漬け」は晩秋の風物詩。9月下旬~10月下旬に収穫した「あかどいも」の茎の部分を漬け込み食する習慣は、100年以上も前から阿蘇で続いてきました。
晩秋から冬にかけて阿蘇の物産館などに出品されることもありますが、流通量はあまり多くありません。阿蘇の各家庭に伝わる、素朴な素朴な、古里の味なのです。

※一部の漬物店では、冷凍した「あかど漬け」の
販売を行っています

写真:あかど漬け 写真:あかどいも

「あかどいも」は火山灰を含む土壌で育つ里芋に似たイモで、阿蘇地方独特の野菜。県の「くまもとふるさと伝統野菜」にも選定

阿蘇たかなふりかけ

耳より情報

伝統の味を手軽に味わってもらおうと、生産者の挑戦も続いています。阿蘇では、世界農業遺産に認定された機会を生かした新たな事業を応援するコンテストを実施。その中で、阿蘇高菜の新漬け・古漬け、そしてあかど漬けが入ったふりかけが、審査委員特別賞を受賞しました。

くまモン:「阿蘇のかあちゃんの味だモン!」

取材協力

>>阿蘇たかな漬本舗 菊屋

住/熊本市中央区二の丸1-14 桜の馬場 城彩苑 桜の小路内
問/096-356-5525

>>株式会社阿蘇おふくろ工房

住/阿蘇市狩尾792-1(第一加工所)
問/0967-32-4272